豊後大山梅しそ漬500g(化粧箱入り)
■塩分18%
■内容量 500g
添加物や着色料を一切使用しない伝統的な梅干です
大山の梅
土地に恵まれない山あいのムラで何ができるか?ただひたすらにこの目的で先進地視察を繰り返し、故矢幡治美名誉組合長という指導者の下、たどりついたのが『梅』でした。
その頃の日本人の食生活はだんだんと豊かになり、肉など動物性タンパク質の多い食品を食べるように変化しつつありました。今後、必ずアルカリ性の食品が必要となってくる。と、昭和30年代にすでに予想をし、何度も失敗を繰り返しながら『ムラおこし』のために、梅の栽培に取り組みました。また、その頃の市場では、梅は緑のダイヤモンドと高く評価されていたということもきっかけでした。
梅産地としての大山
大山では梅は昭和36年から本格的に栽培を始めたわけですが、植えた場所はそれまで田んぼとして利用していた場所でした。
今でこそ田んぼに他の作物を植える転作は、ごく普通のことですが、その当時、米の増産を奨励していた国の政策に逆行するやり方であり、大変勇気のいることでした。しかし、矢幡名誉組合長は、土地に恵まれない大山ではこれまでの農業の考え方をやめ、この地にあった新しい農業をしていかなければならないと、大山独自のシステムを作り上げ、梅産地としての大山を形成していきました。
【谷あいの町 大山 田んぼの中に果樹園があります】
大山の梅干
梅を栽培すれば市場に合わない規格外品ができます。外見は悪くても品質には問題ありません。
数々の視察や交流を経て、このムラが豊かになるためには、自分たちで栽培から加工までやってしまう『農産加工』が必要だ、という取り組みへ発展していきました。昭和47年のことです。
その後、梅の加工技術は農協と農家が手を携え合って研究を重ねてきたおかげで、今では農家自らが家で加工を行い、一人一人の名前で販売し、農協直営の『木の花ガルテン』では都市の方から梅加工品が人気を得るにまで育ちました。
【今でも手作りが基本です】
塩分16〜18%
梅干の塩分は高いという意見をよく耳にします。もちろん体調に気になる方にとって、塩分は低いほうがいいのは間違いありません。では、なぜこんなに高いのでしょうか?
古来より梅干しは保存食です。答え、というわけではありませんが、機械のない昔ながらの手作り製法で長期の保存が可能になる濃度、というところでしょうか。
塩分を低く抑えることはいろいろな手法で可能です。ただ、製法によっては梅の天然クエン酸が失われ、梅干に期待される防腐効果や疲れを和らげてくれるなどの効果が減少してしまうことがあります。
梅干は、古来より塩分補給の役割も担ってきました。また、紫蘇漬けの梅干しをにぎり飯の中に入れることでお弁当が腐りにくくしたことは先人の知恵です。『塩分が高い=体によくない』という面だけ見るのではなく、わたしたちはこうした先人が培ってきた経験や知恵に感謝し、また子供や孫たちに伝えていくことも重要ではないでしょうか。